2020/04/15

記憶に残るダンサー

サルサのソーシャルで、時間が経っても記憶に残るダンサーがいる。

サルサは社交ダンスと違って特定のパートナーを持たず、不特定多数と踊る。サルサクラブに遊びにいけば、1日で20人くらいと踊るわけで、それを週2ペースで続けると月に100人以上と踊ることになる。

何百回と踊る中でずっと記憶に残る人がいる。もちろんテンションの相性、場所の雰囲気(もしかしたらルックス)もあるかもしれないけど、ダンス表現にその人の色があると、その3分間のソーシャルは時間が経っても思い出すことができる。あー、あの時 あの人と踊ったなって。

「色」というのは、他のダンサーとの違いであり、悪くいえば癖であり、よくいえば個性である。

昔サルサ仲間から「カウントが聞こえてくる教科書みたいな踊り方をするね」といわれてショックだったのだけれども、まさにこのダンサーの個性というのはそれとは相反するものである。

個性的なダンサーを観察してみると、ダンスのキャリアがドリフト型であることが多い。つまりサルサからダンスのキャリアをスタートせずに、例えばバレエ、社交ダンス、フラメンコ、Jazzなど他のダンスを習っていた人が多い。無意識のうちに昔のムーブメントが出てしまう。

それを癖とよぶひとがいるけど、ボクはその人のダンス表現であり、個性であり、色であると思う。サルサはキャリアを積むと、無駄な動きが削ぎ落とされ洗練される一方で、スタイルが汎用化されてしまう。少しでも自分が大事にしてきた表現方法があれば、自由に取り入れるべきだし積極的に残した方がいいと思う。

Yoandyいうハバナ出身のダンサーがいる。はじめて彼をみたとき、On2で踏んでいるのにユニークな音のとりかたをするなと思ったのだけど、あとあと彼はダンスのルーツはCubanで、あえてMamboにアフロやルンバのムーブメントを取り込んでいることを知った(最近はこのスタイルはかなり流行している)痺れるほどかっこいい。

Yoandy On2 

Yoandy Cuban

自分も相手の記憶に残るダンサーになりたい。3分間であっても、忘れられたくない。自分らしいサルサってなんだろうと考えながら、ベーシックを踏む日々である。はやくコロナ落ち着かないかなぁ。

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