2014/05/26

貿易知識の重要性

海外営業の基礎として、「貿易知識の理解」が挙げられる。

会社によっては輸出部、海外営業部のように部署が分かれていたり、営業と船積み業務で職種が異なることも多く、直接は業務に関わらないのではなかろうか。しかし、海外営業においても、最低限度の貿易知識は必要である。

1. なぜ貿易知識は必要なのか?

国内取引と比較をすると、海外取引には多くのリスクが存在する。代金回収リスク、貨物の事故リスク、資金負担リスク、為替変動リスクなどがそれにあたる。

上記のリスクを如何に少なく、また回避をするために貿易取引では様々な仕組みが考えられてきた。営業活動においても、リスク回避の視点は重要であり、特に代金回収リスクは避けて通れない。

したがって、インコタームズ(FOB、CFR、CIFなど)、支払い条件 (前受け、後受け、L/C...)、輸出業務の全体像については、頭に入れておく必要がある。

2. 貿易実務、書類作成が嫌いな人へのヒント

書類の作成は非常に面倒であり、好きな人は少数ではなかろうか。書類の項目は細かいし、特にL/C関連の書類は一つでも間違えるとディスクレになる。しかし、書類作成は貿易用語を理解するチャンスでもある。

下記2点の視点を持つことで、貿易用語に対する理解を深めよう。

  • なぜその手続きが必要なのか?
  • その手続きは誰にとって、どんなリスクをカバーしているのか

例えばL/C取引であれば、輸出者にとっては代金回収リスクの回避、資金負担の軽減、
また輸入者に対しては商品入手リスクを回避している。

単調な仕事であっても、自分の仕事の意味、背景について考えると理解が深まるし、仕事も面白くなる。

3. 貿易用語は世界の共通言語

貿易用語は商用共通言語である。サウジ、中国、ロシア、どこでも同じ言葉が使用される。"言葉の意味がわかりません。。。"では話にならない。

海外の顧客から「次回からL/Cではなく、D/Aで取引したい!」と提案されても、怯まずに相手と交渉しよう。

以上、貿易知識に関するエントリでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿